スバル新型WRX STI/S4のフルモデルチェンジ最新情報。価格は380万円~420万円。直噴ターボのFA20型で320ps/45.0kgm!燃費12.0km/L。モーターアシストPHV化もあり得る?性能などを公開。STIとS4の違いとは
パワーユニットはEJ20から直噴のFA20
SGP採用第一弾が、次期インプレッサをベースとした新型WRX STIだ。
フルモデルチェンジと同時にスバルが全面に押し出している「SGP」採用との事で注目を集めている。
このSGPはスバルグローバルプラネットの事で、簡単に言うと
「水平対向エンジン」「シンメトリカルAWD」「アイサイト」など次期スバル車を構成する基盤となるコア技術の事だ。
そのSGP採用を初めて採用するとの事で絶対にこけられないフルモデルチェンジとなる。
今後は、次期フォレスターなどがSGPを続々採用していく事となる。
さて、国内でも数少ない本格スポーツセダンのWRX。
2014年8月のモデルチェンジを最後に時が止まっている。
その為、フルモデルチェンジの情報がちらほら出てきている。
現行WRXも性能的に評判が高いが、新型WRXはエンジンからプラットフォーム、すべての性能が格段にアップするという。
一体どのような車種になるのか見ていこう。
新型WRXのプラットフォームは「SGP」
新型WRX STIのプラットフォームもSGP(スバルグローバルプラットフォーム)を採用する。
今回新型インプレッサでは初の採用となる。
このSGPは新型インプレッサを筆頭に、XV、フォレスター、レヴォーク、レガシィ、アウトバックなどの兄弟車が続々採用する事になる。
SGPと言う共通プラットフォームを開発する事によって得られるメリットの1つに開発費の抑制が挙げられる。
他には、
車体本体の剛性アップで衝突時の安全性能を大幅に高めつつ衝撃吸収機能まで行ない、更には軽量化まで達成している。
当然軽量化されるわけだからその分、燃費性能の向上も期待が出来る。
勿論、室内空間の拡大や操作性能の向上、そしてハイブリッド車にも対応するプラットフォームになる。
スバルの新型車には今後このSGPが採用されるのは勿論、ハイブリッド車にもこのプラットフォームが採用される事となる。
新型WRXは「STI」と「S4」の2設定
WRXは2つのタイプに分かれる。
・「STI」(上記の画像)
・「S4」(下記の画像)
STIとS4の違いを見ていこう。
【STI】
乗員定員:5名
価格:379.0万円~
燃費:9.4km/L
排気量:2.0L
駆動方式:AWD
【S4】
乗員定員:5名
価格:334.8万円~
燃費:13.2km/L
排気量:2.0L
駆動方式:AWD
STIとS4は価格や燃費が大きく異るが車種としての違いはそれだけではない。
最大の違いは、トランスミッションだ。
「STI」には6速マニュアルを組み合わせていて「S4」ではCVT(WRX初)となる。
また搭載しているエンジンも異なる。
「STI」ではWRXの伝統とも言えるEJ20を6速マニュアルと上手く組み合うように進化させて物を、「S4」では次世代の直噴ターボFA20を搭載している。
簡単に言うとよりスポーティな車種が「WRX STI」だ。
他にはセンターデフにも違いが見られる。
「STI」では「DCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)」を組み込んでいる。
こちらは機械式・電子制御の2つのデフを組み合わせていて、トルク配分が前41:後59から前後直結状態まで対応する。
「S4」は「VTD-AWD」を採用。
前45:後55の前後トルク配分を基本に可変制御が可能となる。
新型WRX STI、S4の安全装備について
新型WRXにはSGPが採用される事が分かった。
ボディ剛性などが向上し、安全性能は格段に上がる事になるが、安全装備はどうなるのだろうか。
実は、
新型WRX STIに関しては現行車種と同じで安全装備の搭載は無しの方向となる。
しかし、新型WRX S4に関してはスバルの最新の安全装備アイサイトver.4が搭載される。
【アイサイトバージョン4】
アイサイトバージョン4とは、スバルが2017年までに開発する先進の安全装備の事だ。
主な機能は「アクティブレーンキープ」。
車を車線からはみ出さないように自動的に制御するシステムだ。
他には「車線中央意地機能」。
こちらは車線の中央を車が走るように調整してくれるシステム。
これらと現行のアイサイトの機能、「プリクラッシュブレーキ(追突防止機能)」「全車追従機能付きクルーズコントロール(先行車を自動で追従)」が加わる事で、
一車線を自動で走行してくれるようになる。
自動運転と言えば、
新型セレナが先行して新技術を搭載して話題になったが、
スバルも自動運転技術を既に開発中だ。
2017年までに開発させるとの事なので今から期待をしたい先進技術だ。
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新型WRXは初登場から丸4年でフルモデルチェンジ
2014年8月に誕生したWRX STI。
ちょうど4年後の2018年8月にフルモデルチェンジを行う。
現行は6MTのみのSTI、CVTモデルのS4と2種類をラインアップ。
STIはEJ20型2Lフラット4ターボ、S4はFA20型フラット4ターボを搭載している。
スバルのWRXは、元々は「インプレッサ」から派生している車種だ。
インプレッサ→WRX STI(2007年誕生)となる。
まずはインプレッサと言う車種について振り返ってみよう。
初代インプレッサ(GC/GF系)1992年~2000年
インプレッサはレガシイの弟分(下位モデル)として発売された車種だ。先代モデルはレオーネで、ボディサイズがCセグメントの世界戦略車となる。
ボディタイプは5ドアスポーツワゴン、4ドアセダン、2ドアクーペから成る。
エンジンは全グレードに水平対向4気筒「EJ」型を採用している。
(「EJ20G」、「EJ18」、「EJ16E」、「EJ15E」の4種類。)
エンジンはレガシィRSに搭載されていたEJ20型・DOHCターボ(240PS)が
「WRX」の名前が付く車種は、WRC(世界ラリー選手権)に参戦する最高性能が与えられたモデルとなる。
インプレッサが発売された当時はその地味な見た目から、派手さが無く、他のライバル車種に埋もれてしまっていたが、その性能が徐々に評価されて行くことになる。
1992年から発売され現在まで現役となっているスバルのインプレッサは多くのモデルチェンジを繰り返して行き名車となって行くのだ。
【主なモデルチェンジ】
・1992年10月22日インプレッサシリーズを発表(セダン、スポーツワゴン、セダンWRX)
・1993年8月 WRC参戦
・2000年 STIによるコンプリートカー「S201 STi Version」発売
2代目インプレッサ(GD/GG系)2000年~2007年
2代目インプレッサが発売された当時は衝撃安全ボディの設計に各メーカーが競って注力していた事もあり、新型インプレッサにフルモデルチェンジされる頃にはスバルも「新環状力骨構造の採用を発表した。
「STi」に至っては剛性アップに、ストラットボックス、サイドシルの断面積拡大、クロスメンバー部の補強が追加されている。
デザインは初代インプレッサを引き継いでいる。
しかし、大きな丸目のライトはスポーツカーらしくなく不評に終わっている。
エンジンは EJ15 1.5L、EJ20 2.0L、EJ20 2.0Lターボの3種類。
【主なモデルチェンジ】
・2000年8月23日 WRX(4ドアセダン)とスポーツワゴン誕生
・2006年1月 STI製コンプリートカー「S204」発売
3代目(GE/GH/GR/GV系)2007年~2011年
3代目の新型にフルモデルチェンジされたのは2007年6月4日だ。
3代目インプレッサより、ノーマル車に加え、XV、WRX STIが誕生している。
・ノーマル車
「新快適スタイル」をコンセプに誕生し、ボディタイプは4ドアセダンと5ドアハッチバックの2設定となっており、いずれもボディサイズが拡大されており、全幅の拡大により3ナンバーとなり、全長も拡大されている事からコンパクトクラスからミドルクラスとなった。
・XV
2010年6月誕生。
インプレッサの一部改良と同時に発売されたクロスオーバーモデルでインプレッサの5ドアハッチバックがベースとなっている。
専用フロントグリル&バンパー、サイドクラッディング、ルーフレール、ルーフスポイラーを装備。2011年10月生産終了
・WRX STI
2007年10月24日に発売開始されたショートオーバーハングの5ドアハッチバックボディ。
通常のインプレッサとボディが異なり、WRX STI専用となっている。
車両形式もCBA-GRBとなりインプレッサの中でも独立された車種となった。
2010年7月1日に4ドアモデルを発売開始し、この時期より正式車名は「スバル インプレッサ WRX STI」だが、カタログや店頭の表示は「スバル インプレッサ WRX STI」から「スバル WRX STI」に省略変更されており、インプレッサシリーズから独立した車種となった。
【主なモデルチェンジ】
・2007年10月24日 WRX STI発売
・2010年7月1日 WRX STIマイナーチェンジと4ドアモデルを追加
・2011年10月 XV生産終了
・2014年8月24日 販売終了
4代目インプレッサ(GP/GJ系)2011年~2016年
新型へのフルモデルチェンジ発表は2011年10月20日。
発売開始は、2011年12月20日で、フルモデルチェンジにあわせて、
5ドアハッチバックタイプ=「スポーツ」、4ドアセダンタイプ=「G4」とネーミングを付けている。
4代目のコンセプトは「New Value Class」。
新しい価値を提供していく「スタイリッシュな外観と質感の高い内装」、「走りの気持ちよさ」、「環境性能」をメインに開発された。
エンジンは新世代「BOXERエンジン(水平対向エンジン)」を採用で下記の2タイプ。
水平対向4気筒
・FB16 1.6L DOHC 16バルブ デュアルAVCS
・FB20 2.0L DOHC 16バルブ デュアルAVCS
この代の時には既にインプレッサとWRXは別の車種として独立されている。
WRXはスポーツセダン、インプレッサは幅広い層から支持される車種の路線を突き詰めている。
【主なモデルチェンジ】
・2012年10月5日 日本国内仕様の「XV」のフルモデルチェンジ販売開始
・2014年11月25日 マイナーチェンジ
・2015年6月19日 「SPORT HYBRID」を公式発表し7月10日販売開始
・2016年7月24日 オーダーストップ。5代目へのフルモデルチェンジの為
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新型WRXのエクステリアデザイン
フルモデルチェンジで期待される事の1つにデザインの変更がある。
より格好良いデザインをユーザーは期待をしているわけだ。
スポーツタイプの車種であれば尚更である。
現在様々な予想図が出回っているが、5ドアハッチや、4ドアセダンなどどのような車種で誕生するかは不明な状態となっている。
下記の画像は現行WRXのコンセプトモデルだった車種だ。
WRXのコンセプトモデルが登場した時、そのデザイン性が非常に話題となった。
通常コンセプトモデルはデザインにこだわりを持つので、それを市販化するのはコストの面で厳しい事が多く、実際に市販化される時はよりシンプルになる傾向が多い。
ここ数年インプレッサはデザインがぱっとしないイメージが強い為、
新型WRXではこのコンセプトモデルに近いデザインになるとの話も出ている。
どのようなデザインで登場するのかは今後も追って行きたい。
エクステリアに関しては、最新情報が入り次第更新していく次第だ。
新型WRXのインテリア
エクステリアについては、コンセプトモデルに似せてくる事を前述したが、インテリアについてはどうなるのだろうか。
上記の画像は現行STIのインテリアだ。
赤を所々にいれてスポーティらしさを打ち出している。
一方、WRX S4 tSのコンセプトモデルのインテリを見てみよう。
S4は、現行車でもそうだったが落ち着いた内装になる。
しかし、高級感や質感を忘れてはいない。
これはSTIとS4のそもそもの車自体のコンセプトの違いにある。
・STIはスポーティに。
・S4は広く支持される車種に。
WRXのエクステリアはフルモデルチェンジ時には非常に不好評だった。
コンセプトモデルがあまりにも格好良く、好評だった分、市販化ではシンプルになり過ぎて逆にダサくなってしまった。
その点を考慮して、新型ではデザインに関してはこだわってくる。
エクステリア、インテリア共に今回のフルモデルチェンジではかなり期待できるだろう。
新型WRXの発売時期は2018年8月?
スバルが発売時期を2018年8月に設定している事は間違いない。
理由はスバルがミドルクラスの車種に関してはSGPを採用して2018年8月にフルモデルチェンジする計画があるからだ。
それが新型WRXとなる。
「スバルアイサイトバージョン4」が完成するのが2017年中だからそれを搭載する事を考えるとぴったりと当てはまる。
WRXが最後にモデルチェンジしたのは、2014年11月だ。
以前は4年に一度のフルモデルチェンジが一般的であったが、最近は5~6年に1度のフルモデルチェンジが一般的になってきているので、この短期間でフルモデルチェンジが本当に出来るのかは疑わしい面もある。
新型WRXのパワーユニットはEJ20型からFA20型へ
パワーユニットが大きく変化するのも注目したい。
モータースポーツで長年愛用されていたEJ20型を廃止。
新型WRX STIで遂にFA20型に切り替わる。
EJ20型2Lターボの
308ps/43.0kgmに対して
現行S4搭載のFA20型は300ps/40.8kgmとなっているが
新型WRX STIでは
320ps/45.0kgmまでひきあげられる予定だ。
尚、ライバル車種はVWゴルフRで対抗する車種となる。
性能など全ての面で大きく超えて来る予定だ。
【搭載エンジン】
FA20型(2.0L水平対向4気筒DOHC直噴ターボエンジン)
最大出力:320ps/6400回転
最大トルク:45.0kgf.m/4400回転
PHVも登場か?ハイブリッドは?
詳細は未定だが
モーターアシストPHVの可能性もあると言う。
PHVの波にスバルも乗って来るとの見方も強い。
SGPを採用する事によりハイブリッドの搭載も可能となった新型WRX。
単なるハイブリッドシステムではなく
システムはトヨタの新型プリウスPHVのシステムを採用する。
このPHVシステムをFA20型のボクサーエンジンと組み合わせる事となる。
波に乗っているプリウスの新技術とスバルが得意とする走行性能が組み合わせる事により、新型WRX PHVが誕生するとすれば素晴らしい車種となるだろう。
燃費について
ガソリンエンジンに関してだが、新型ではJC08モード燃費は12.0km/Lとなる。
現行WRX STIがJC08モード燃費:9.4km/Lなので大幅な向上となる。
PHVに関しては具体的な数値は見えて来ない。
PHVモデルの発表が具体化されてくれば燃費の情報も入るので、更新して行きたい。
新型WRXのボディサイズ
現行のWRX STIのボディサイズは、
・全長:4595mm
・全幅:1795mm
・全高:1475mm
・ホイールベース:2650mmだ。
新型ではプラットフォームをSGPを採用するため、全幅が拡大する事になる。
【新型WRXの予想ボディサイズ】
・全長:4650mm
・全幅:1880mm
・全高:1455mm
・ホイールベース:2670mm
SGPを採用すると、全幅は最低で1880mmとなる。
これにより、室内空間が大幅に向上する他、使い勝手も格段に向上する事になる。
より広い、WRXでは様々な使い方が期待できる他、新デザインと組み合わされる事により迫力のある車種となる。
課題はハンドリングや旋回性能だがそこはスバルの得意分野なので上手く調整してくるだろう。
新型WRXのトランスミッション
WRX STI:6速MT
WRX S4:CVT
現行WRXと同じ設定となる。
STIには6速マニュアル。
S4ではCVT設定だ。
新型WRXの駆動方式
4WD(四輪駆動)
スポーツタイプのような、走行性能を売りに出している車種は4WDが最もマッチする。
【4WDのメリット】
車は一般的に、前輪または後輪の2輪のみを駆動させ走行させるのが基本となる。
これを前輪、後輪ともに駆動させ走行させるのでより車の走行性能を引き出して走る事が可能となる。
新型WRXの価格はいくらか
・新型WRX STIは420万円~(現行:379.08万~)
・新型WRX S4は380万円~(現行:334.8万円~)
の設定となる。
先進安全装備を搭載したり、室内空間が拡大し使い勝手が良くなり、燃費も向上するが、価格に関してのアップは必要最小限に抑えられている。
価格は10万円程度の値上げとなる予定だ。
価格に関してはフルモデルチェンジの公表とほぼ同時に詳細情報が入るので、最新情報が入り次第更新していきたい。
結局フルモデルチェンジで何が変化する?
SGP採用で大型化する。
メリットはワイドトレッド化(左右の車輪間距離、あるいはタイヤの接地面が広い事。)
これにより、スポーティで楽しい走りを感じさせる。
新型エンジンとなり、燃費が向上し、低速トルクが太くなる。
価格については大幅性能向上でも380万円~420万円となる。
価格に関しては現行と差はほぼないが、走行性能、安全装備、燃費などが大幅にアップする。
現行よりも一回り性能が向上すると考えてよいだろう。
▼新型WRX STIの主要諸元表
全長 全幅 全高 |
4650 1800 1455mm |
ホイールベース | 2670mm |
パワーユニット |
水平対向4気筒 1998ccターボ |
最高出力 | 320ps/6400rpm |
最大トルク | 45.0kgm/4400rpm |
トランスミッション | 6速MT |
JC08モード燃費 | 12.0km/L |
価格 | 380~420万円 |
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