新型ムーヴはスマートアシスト4を搭載してフルモデルチェンジする。その性能とは?発売時期、価格などを解説。新型ワゴンR VS 新型ムーヴは益々激化する。ライバル車種とスペック比較
ダイハツの中でも人気のあるムーヴ。
普段使いもばっちりで、コンパクトながら広々空間が多くのユーザーに選ばれている理由である。
例えば、軽自動車の販売台数ランキング、
2016年10月~12月の3ヶ月間をみると、2位を獲得している。
※1位はホンダN-BOX
ムーヴを選ぶユーザー層は、
・若い世代
・2人暮らしの主婦
・小さな子どもを持つ若い夫婦
・年配 など様々だ。
現行車種では13色のボディを設定していてユーザーの好みを選ばない。
最近、
女性にターゲットを絞ったムーヴキャンバスを発売したばかりで益々勢いに乗っている車種だ。
新型ムーヴの前に誕生したムーヴキャンバスとは?
女性にターゲットを絞ったムーヴキャンバス。
実際のオーナーも女性が多い。
中でも20~30代の女性がほとんどだ。
しかし、意外にも男性受けもよく、あえてムーヴキャンバスを選んでいるオーナーもいる。
その理由は実燃費性能にある。
ムーヴキャンバスはカタログ燃費:28.6km/Lだが、実燃費もこれに近い。
ライバル車種のスズキラパンは9割が女性ユーザーだが、こちらのカタログ燃費は35.6km/L。
しかし、実燃費はムーヴキャンバスと同等に近い23.0km/L程度となる。
つまりムーヴキャンバスは他車種に比べ、実燃費性能が良いのだ。
2018年にフルモデルチェンジされる新型ムーヴも燃費性能はかなり向上して誕生する。
こちらの面も、ムーヴキャンバスから期待できる。
他にはムーヴキャンバスは、
両側パワースライドドア(電子カードキーを携帯していれば、ドアハンドルのワンタッチスイッチを押すだけでドアが電動で開く)だったり、
室内の収納が多くあったり(置きラクボックス)と実用的な機能が多いのも魅力だ。
エンジンは、KF-VE型0.66L直列3気筒DOHCエンジンを搭載しており、52ps/6.1kg-mを発生する。
燃料タンクも30Lと比較的大きいのも良い。
とは言うものの、
若い男性向けにはムーヴカスタムを用意している点も忘れてはいけない。
そんなムーヴがいよいよ新型へと進化する為にフルモデルチェンジを行う。
勿論、新型ムーヴにはカスタム設定も用意される。
フェイスはより男性オーナーに受ける作りとなる。
新型ムーヴのフルモデルチェンジ時期は2018年だ。
新型ムーヴはどのような車に生まれ変わるのか見ていこう。
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ダイハツムーヴとは
ムーヴはダイハツ工業が生産、販売している軽自動車だ。
現行車種は6代目となり、新型ムーヴは7代目となる。
初めて誕生したのは、1995年で、
長い期間軽自動車業界を引っ張って来た車種の1つだ。
まずは初代ムーヴから現行車種までのフルモデルチェンジ内容を振り返ってみよう。
初代ムーヴL600/610S型(1995年~1998年)
1995年8月25日販売開始。
全高が高く、ガラス窓が大きいので視認性が高い車種であった。
フロントガラスの傾斜も急で、当時のデザインでは新しかった。
全高が高い分、荷室スペースも多く、当時にしては珍しいリアシートがスライド式で足元空間は広く中型セダン並の室内空間が確保されていた。
ムーヴはL500系「ミラ」をベースに作られている。
デザインはイタリアの会社と共同で行われた。
最大のライバルはスズキの「ワゴンR」だ。
ムーヴはワゴンRの人気に対抗すべくダイハツが世に送り出した1台だ。
2代目ムーヴ L900/910S型(1998年~2002年)
1998年10月6日、ムーヴ初のフルモデルチェンジで2代目へ。
(初代誕生からおよそ3年1ヶ月)
軽自動車の規格改定に合わせてのモデルチェンジとなった為、
設計変更がやむを得ず極力コストを抑えて開発されている。
プラットフォームは初代ムーブを多く残しての設計変更となった。
初代モデルをベースとして開発されているので前後ドアアウターパネルを流用している。
しかし、デザイン面では当時の流行りを取り入れる為、エクステリア・インテリア共にジョルジェット・ジウジアーロ率いるイタルデザインが担当している。
2代目ムーヴでは女性ユーザー向けに「ハローキティ」も発売し、話題となった。
全長は100mm長くなっているが初代に比べ小回りが効くようになった事も女性ユーザーには嬉しい。
2000年にマイナーチェンジを実施し「カジュアル」と言う名称が付けられた。
特長は安全性能が大幅に向上した点が挙げられる。
・軽自動車初となるデュアル
・SRSエアバック
・衝突安全ボディ「TAF(タフ)」
・衝撃感知安全システム などを装備。
3代目ムーヴ L150/160S型(2002年~2006年)
2002年10月15日3代目ムーヴ発売開始。
(約4年でフルモデルチェンジ)
ボディサイズは全長/全幅に変化は無いが、全高が65mmも下がっている。
プラットフォームは新開発され、若者向けに上質感のある内外装デザインにスポーティなスタイルへと進化している。
3代目ムーヴより、「エアロダウンカスタム(カスタムの最上級)」の名称は変更され、「カスタムRS」となっている。
リアのナンバープレートの位置が変更され
・標準車はリアバンパー
・カスタムはバックドアにナンバープレートの位置が設定されている。
オプションにより装備面もかなり豪華になっている。
・DVDナビゲーションシステム
・iモード
・エアコン
・オーディオ
・レーダークルーズコントロールなど
テーマは
標準車:生活革新!エキサイティングミニバンカジュアル
カスタム:モバイル世代のラジカルボックスをテーマ
4代目ムーヴ L175/185S型(2006年~2010年)
2006年10月5日4代目ムーヴへフルモデルチェンジ。
(約3年11ヶ月ぶり)
シャシは7代目ミラと共通。
ボディサイズは全長/全幅には変化はないが、全高が15mm下がり、ホイールベースが100mm長くなっている。
ホイールベースが長くなり居住性の向上が図られた。
リアシートの座面が高くなり視野が広がっており、シートは前後に大きくスライドする。
4代目よりデザインの変更があり、
初代の特徴だったAピラーからフロントバンパーに至るキャラクターラインや、フロントから流れる卵形のワンモーションフォルムの作りへと変わっていった。
センターメーターを4代目から採用し5代目まで続いた。
目標月間販売台数は1万2000台。
5代目ムーヴ LA100/110S型(2010年~2014年)
2010年12月13日新型ムーヴ誕生。
(4年2ヶ月ぶりのフルモデルチェンジ)
5代目へのフルモデルチェンジで重視された点は、
・軽量化
・エンジンの見直し
・装備面 だ。
4代目に比べ約35kgの軽量化に成功している。
もちろん、これは燃費性能にも影響する。
(より低燃費車種へ)
今まで搭載していたKF型エンジンを全面リニューアルしており、新エンジンの搭載に合わせ変速制御域の最適化も行っている。
また、トランスミッションをCVTに統一した。
ボディサイズでは全長/全幅は変わらず全高が5mm~20mm高くなっている。
室内空間も向上しており、
ホイールベースが35mm短縮されているにも関わらず、室内幅は軽自動車最大となる1,350mmを確保している。
高い静粛性を獲るために、新形状のフロアパネル、防音材の最適配置の工夫がされている。
安全性でも、
「セーフティパック」(SRSサイドエアバッグ、SRSカーテンシールドエアバッグ、ダブルプリテンショナー&フォースリミッター機構付フロント3点式ELRシートベルト)がムーヴカスタムのオプション装備に設定された。
6代目ムーヴ LA150/160S型(2014年~)
2014年12月12日フルモデルチェンジ。
(約3年11ヶ月ぶり)
グレード展開は従来のノーマルとカスタム。
主なモデルチェンジ内容は
・燃費性能の向上
・軽量化
・デザインの変更
・室内空間の最適化
燃費に関しては約20kgの軽量化に成功しており、
JC08モード燃費でNA・2WD車は31.0km/L、ターボ・2WD車は27.4km/Lと高い数値をマークしている。なお、ターボ・4WD車も「平成27年度燃費基準+20%」を達成。
軽量化にともない安全性能が心配されるが、従来と同レベルの衝突安全性の確保している。
デザイン面では、
厚みのある造形になりサイドはシャープで流れる造形とした。
フロントデザインはヘッドランプを大型化、グリルを新デザインに変更している。
バンパーのデザインは平面ラウンドを強調。
ムーヴカスタムではベルトラインスポイラーをイメージするデザインとした。
室内空間は、
さらに効率化され、リアシートは左右分割リクライニング・スライド式となり、リアシートのスライド量を240mmに設定した。
荷室長も拡大されており、最大で575mm拡大している。
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新型ムーヴは新型ワゴンRに対抗する為!
スズキのワゴンRが2017年にフルモデルチェンジする。
ワゴンRはムーヴとライバル関係にある車種だ。
スケジュールは、スズキのワゴンRが2017年にフルモデルチェンジし、
その後にダイハツのムーヴがフルモデルチェンジする。
新型ムーヴはこのワゴンRに対抗する為に開発されているので性能的には後出しで誕生する新型ワゴンRを上回ると言われている。
まずは新型ワゴンRのフルモデルチェンジ内容を見てみよう。
そこから自ずと新型ムーヴの性能が見えてくるはずだ。
新型ワゴンRでは、
R06A型エンジン(改)+Sエネチャージを搭載してくる。
ラインナップは下記の3モデルとなる。
・自然吸気式エンジン
・ターボエンジン
・ハイブリッド(EV走行可)
ワゴンRは正直マンネリ化していた。
ユーザーからも飽きが来ていて、軽自動車販売台数ランキングも落ちていた状況だ。
そこで新型ワゴンRでは斬新な進化を求められていたのだ。
ボディも剛性アップだが、新しいTECTボディテクノロジーを採用する事で車両重量は10%程軽量化される。
当然、燃費向上が期待できる。
JC08モード燃費では35.0km/Lを目指している。
デザイン面では
・デュアルヘッドライトユニット
・リヤ側はスタイリッシュなリヤコンビネーションランプ+トランクガーニッシュデザインを採用。
ドアミラーはアームタイプで流行りに乗っている。
新型ワゴンRの改善点は
・Sエネチャージの性能アップで燃費向上
・最先端の自動ブレーキアシストシステム採用
・エクステリアデザインの変更 となる。
スタイリッシュなモデル、スティングレーはそのまま継続される。
ボディの変更はほぼ変化はない。
・全長:3395mm
・全幅:1475mm
・全高:1660mm
・ホイールベース:2460mm
(新型アルトと共通)
ホイールベースが35mm拡大し、居住空間はより快適な物となる。
新型ムーヴの燃費
新型ムーヴの燃費は大幅向上する。
現行の燃費車はJC08モード燃費31.0km/Lの数値を叩き出す。
充分な燃費燃費だが、新型ムーヴもワゴンRと同じくプラットフォームを改良し車両重量の軽量化に成功する。
これにより、新型ワゴンRと同等クラスのJC08モード燃費35.0km/Lを目指す。
現行ワゴンRとムーヴの燃費燃費の車両重量を比較してみよう。
・現行ワゴンR(FZ 2WD)
790kgでJC08モード燃費は33.0km/L
・ムーヴ(X 2WD)
は820kgでJC08モード燃費は31.0km/Lだ。
新型ワゴンRでは35.0km/Lを達成する為に、車両重量を790kg→700kg程度まで軽減させてくる。
新型ムーヴでも燃費性能向上の為にどこまで車両重量を軽減できるかが鍵となる。
尚、軽自動車売上台数No,1のホンダN-BOXも2017年にフルモデルチェンジされる。
同じ軽自動車でこちらも気になる所だ。
新型N-BOXではJC08モード燃費は31.0km/Lを目指している。
新型N-BOXは室内空間やシートアレンジが大幅改良される。
ムーヴでは室内空間ではN-BOXには勝てない為、燃費性能で大きく差を付けたい所だ。
2017年、2018年は人気のある軽自動車が続々とモデルチェンジを行う。
それぞれの長所を最大限に伸ばしてくる事になる。
新型ムーヴのボディサイズ
新型ムーヴのボディサイズは現行とほぼ同じだ。
・全長:3395mm
・全幅:1475mm
・全高:1640mm
・ホイールベース:2465mm
全高を高くし、ホイールベースを拡大する。
ボディサイズは軽自動車の規定内の為、実質室内の広さは変化しない。
しかし、ホイールベースを長くした点と、全高を若干高くする事により居住性はアップしている。
シートの素材やインテリアの質も向上、利便性の高いインパネの位置などにより使い勝手が良くなる。
新型ムーヴはスマートアシスト4を搭載か
新型ムーヴは安全性能が向上する。
現行ムーヴの安全装備はスマートアシスト2を搭載しているが、
現在出ているスマートアシストはバージョン3まで進化している。
順番にいけばスマートアシスト3が新型ムーヴに搭載される事になるだろう。
しかし、2018年にこのスマートアシスト3を4まで引き上げるとの情報もある。
と、なると2018年に新型へと進化するムーヴにはスマートアシスト4がいち早く搭載される可能性もあるとの事。
運転中の「危ないシーン」で事故の回避を図り、安全運転をサポートしてくれるこのシステム。
より進化するとなれば事故の発生率をぐっと抑えてくれる事になりそうだ。
スマートアシスト3は
・ソナーセンサー
・世界最小ステレオカメラを搭載
ソナーセンサー+ステレオカメラが
・歩行者
・先行車
・障害物
などの情報を随時確認し、ドライバーに注意喚起をしたり緊急ブレーキを作動させてくれる。
これがさらに進化する事になると言うから今からその発表が待ち遠しい。
その性能には大きな期待が出来る。
スマートアシスト4とは
事故の原因の70%以上が人員的要因と言われている。
・「うっかりミス」
・「脇見運転」 などがほとんどだ。
ダイハツはそのような事故を減らしたいと思い、スマートアシストを開発し常に進化させてきた。
スマートアシスト4のベースとなる「スマートアシスト」は2012年に開発された。
軽自動車初の安全装備だと言われている。
2015年にはスマートアシスト2の導入を開始した。
そして2016年スマートアシスト3を導入した。
2018年にはスマートアシスト4を導入する計画でいる。
しかしその詳細は現段階では分かっていない。
現在日産が「自動運転技術」で頭1つ出ている状況だ。
その後をトヨタ、ホンダ、スバルなどが追っている。
その中で注目したいのが、トヨタ。
トヨタは2020年には高速道路での完全自動運転を目指している。
すでに開発中の自動運転実験車「ハイウェイチームメイト」では首都高のデモンストレーションにより、
・合流
・車線維持
・レーンチェンジ などの難しい技術を自動運転で成功させている。
トヨタの完全子会社になったダイハツでは、スマートアシスト4にてこの技術の一部分が搭載される可能性もあるとの事だ。
自動で駐車などを行ってくれる技術なども期待できるスマートアシスト4。
その詳細は追って更新していきたい。
新型ムーヴの価格
新型ムーヴはフルモデルチェンジ後も価格上昇は最低限に抑えられる。
フルモデルチェンジ後は、
・先進の安全装備搭載
・ボディの軽量化などにより省燃費性向上
・室内空間の効率化
などスペックが大幅に向上する。
それでいて価格はほぼ現行通りで発表される。
最大のライバル車種ワゴンRは新型になっても、110万円~発表する予定だ。
最も売れ筋となるグレードは130万円台となる。
ムーヴもこの価格設定を崩す予定はない。
現行ムーヴの価格は以下の通りだ。
ノーマル、ノーマルターボ、カスタム、カスタムRSで見てみよう。
・ノーマル
1,134,000円~(L 2WD)
・ノーマルターボ
1,317,600円~(X ターボ)
・カスタム
1,350,000円~(X Special)
・カスタムRS
1,539,000円~(RS TURBO)
新型ムーヴも廉価版は110万円~130万円程度で発売される予定だ。
価格に関してより詳細情報が入り次第こちらにて更新をしていきたい。
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